成年後見人制度とは?

query_builder 2026/06/13
葬儀の知識
成年後見人制度とは?


成年後見人制度(せいねんこうけんにんせいど)は、認知症、知的障害、精神障害などによって判断能力が十分ではない方を保護し、その権利や財産を守るための日本の法的制度です。

大きく分けると、すでに判断能力が低下している場合に使う「法定後見制度」と、将来に備えて事前に準備しておく「任意後見制度」の2つがあります。


1. 2つの制度の仕組み

種類

対象となる人

誰が後見人を決めるか

どんなメリットがあるか

法定後見制度

すでに判断能力が衰えている人

家庭裁判所が適切な人(親族や弁護士など)を選ぶ

悪質な契約を後から取り消す権利(取消権)がある

任意後見制度

現在は元気で、将来が不安な人

自分自身で元気なうちに契約して決めておく

自分の信頼できる人や、希望する老後の生活を反映しやすい


法定後見制度の3つの区分


判断能力の度合いに応じて、さらに3つの段階に分かれています。

・     後見(こうけん):判断能力が「常に欠けている」状態(日常生活の買い物が一人でできないなど)。

      保佐(ほさ):判断能力が「著しく不十分」な状態(重要な財産行為には援助が必要)。

      補助(ほじょ):判断能力が「不十分」な状態(大体のことはできるが、一部に不安がある)。


2. 成年後見人ができること・できないこと

後見人の主な仕事は「財産管理」「身上保護(生活や医療の契約手続)」です。なんでも代わりにできるわけではありません。


できること(主な職務)

・      預貯金の管理、家賃や税金の支払い

・      不動産の売買や管理(※居住用不動産の処分には家庭裁判所の許可が必要)

・      介護施設への入所契約や、病院の入院手続き、費用の支払い

・      本人が騙されて結んでしまった不利益な契約の取り消し(法定後見の場合)


できないこと(権限外のこと)

・      事前の食事の用意や介護そのもの(実際のヘルパー行為はしません)

・      医療行為への同意(手術や延命治療の同意権は法律上ありません)

・      本人に代わっての遺言書の作成、結婚・離婚などの身分行為

・  本人の財産を投資に回すなど、資産を減らすリスクのある運用


3. 利用する上での注意点・デメリット


制度を利用する前に、以下のデメリットや注意点を理解しておくことが重要です。

・      一度始めると、原則として途中でやめられない

◦ 本人が亡くなるか、判断能力が完全に回復するまで続きます。「思ったより費用がかかるから」「親族間で揉め事が解決したから」という理由・では辞められません。

・      必ずしも親族が選ばれるわけではない

◦ 最高裁判所の統計では、親族が後見人に選ばれる割合は全体の2割程度です。残りの約8割は、弁護士、司法書士、社会福祉士などの「専門職」が選ばれます(特に財産額が多い場合や親族間で意見対立がある場合)。

・      ランニングコスト(報酬)がかかる

◦ 専門職が後見人に選ばれた場合、本人の財産から毎月約2万〜6万円程度の報酬が永続的に支払われます。


 

どのような状況(例:親御さんの認知症が進んで銀行口座が凍結されてしまった、将来の一人暮らしに備えたいなど)でこの制度を検討されているかによって、次に取るべきアクションが変わってきます。




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