【完全版】棺桶に入れてよいもの・いけないもの一覧|火葬時の副葬品マナーと地域ルールをプロが徹底解説

query_builder 2025/01/15
葬儀のマナー
【完全版】棺桶に入れてよいもの・いけないもの一覧|火葬時の副葬品マナーと地域ルールをプロが徹底解説

  • お通夜や葬儀・告別式を終え、故人様との本当の最後のお別れの儀式となる「出棺(しゅっかん)」。

    棺の中に生花を飾りながら、故人様が生前に愛用していた品や、家族との思い出の品を納める「副葬品(ふくそうひん)」の時間は、残された遺族にとって感謝と哀悼の気持ちを直接伝えることができる、極めて大切なひとときです。

    しかし、いざ「これを持たせてあげたい」と思ったとき、葬儀スタッフから「それは棺に入れることができません」と断られてしまい、戸惑ったり悲しい思いをしたりするケースが後を絶ちません。

    現代の日本の葬送文化は「火葬(かそう)」が前提です。棺桶の中に入れられるもの・入れられないものには、火葬炉の安全性、ご遺骨への影響、環境への配慮(有害物質の遮断)といった観点から、非常に厳格なルールとマナーが定められています。

    この記事では、仏事の専門知識と数多くの火葬現場に立ち会ってきたプロの視点から、棺桶に入れてよいもの・いけないものの具体例、NGな品物を持たせたい場合の代替案、そして火葬場での重大なトラブル事例をどこよりも詳しく解説します。

    さらに、大阪・河内エリア(藤井寺市・八尾市・柏原市・羽曳野市)近隣の公営火葬場におけるリアルな最新の持ち込み制限事情や、現場でよくある質問(Q&A)まで網羅しました。

    この記事を読めば、制限に縛られて後悔することなく、安全かつ最高の形で故人様へ「最期の贈り物」を届けることができるようになります。

    1. 副葬品とは何か?|棺に品物を納める歴史的背景と現代の意義

    まず、なぜ私たちは棺の中にモノを入れるのでしょうか。その歴史的なルーツと、現代における精神的な意義について紐解いていきましょう。

    宗教的なルーツ:あの世への「旅立ちの支度」

    棺に遺品や道具を納める「副葬品」の歴史は、文字通り人類の歴史と同じくらい古く、古代のエジプトのピラミッドや日本の古墳時代から見られる文化です。当時は、あの世(黄泉の国や来世)でも故人が不自由なく暮らせるように、権力や財力を示す宝物、武器、日常の器などを一緒に埋葬(埋没)していました。

    日本の仏教様式(特に多くの宗派)においては、お葬式は故人様が「あの世(あのよ:お浄土)」へと旅立つ儀式とされています。そのため、棺の中には伝統的に「旅支度(たびじたく)」としての品物が納められます。

    【伝統的な仏教の旅支度(六文銭と三途の川)】

    ・白装束(しにしょうぞく:頭頭巾、脚絆、手甲など)

    ・数珠(じゅず)

    ・六文銭(ろくもんせん:三途の川の渡し賃として、紙に印刷したお金を頭陀袋に入れる)

    ・杖(つえ:歩行を助けるため、基本的には可燃性の木製のもの)


    現代における意義:遺族の「心の整理(グリーフケア)」

    現代における副葬品は、単なる宗教的儀礼を越えて、残された遺族の「心の整理(グリーフケア)」として極めて大きな役割を持っています。

    「生前、病室でこれを食べたがっていたのに食べさせてあげられなかった」「大好きだった趣味の道具を一緒に持たせてあげたい」「これまでの感謝を伝える手紙を、誰にも見られずに棺に入れたい」

    言葉にできない無念さや感謝、寂しさを品物に託して故人様の手元へ届けることで、遺族は「できる限りのことをして送り出せた」という区切りをつけることができ、前を向くきっかけを得られるのです。だからこそ、副葬品選びは葬儀において非常に重要なウエイトを占めています。

    2. 棺桶に入れて「よいもの」具体例|火葬に影響のない安心な素材

    火葬を円滑に行うための大原則は、「完全に燃え尽きること」「有害ガスが出ないこと」「火葬炉の設備を傷つけないこと」「ご遺骨に付着して汚さないこと」の4点です。これらを満たす、基本的に棺に入れて問題のない品物をジャンル別に詳しく見ていきましょう。

    ① 故人の趣味・こだわりに関するもの(可燃性素材)

    生前、故人様が情熱を注いでいた趣味の品は、副葬品の定番です。

    • 読書・勉強好きの方:
      お気に入りの文庫本、小説、手帳、日記帳、雑誌など。

      • 注意点: 辞書や百科事典、分厚いハードカバーの本は、紙が密着しているため燃えにくく、大量の灰が残って遺骨に被ってしまうためNGとなることがあります。薄めの本や文庫本が推奨されます。

    • 音楽好きの方:
      楽譜、歌詞カード、お気に入りのアーティストのパンフレットなど。

      • 注意点: CD本体やDVD、楽器(木製であっても弦や金属パーツがあるもの)は入れられません。

    • 絵画・イラスト好きの方:生前に描いた絵(スケッチブック)、お気に入りの画集、布製のペンケースなど。

    ② 家族や友人との「想い出の品」

    目に見えない絆を形にした品物は、お別れの瞬間に最も涙を誘う贈り物です

    • 手紙・メッセージカード:
      家族や孫、友人が書いた寄せ書きや手紙。これらは紙製であるため、最も安全かつ素晴らしい副葬品です。故人様の手元(胸元)に直接触れるように納めるのが一般的です。

    • 写真(スナップ写真):
      家族写真や思い出の旅行の写真など。

      • 注意点: 写真を入れる際は、必ず「額縁(ガラスやプラスチック製)」から中身を取り出し、写真の紙だけにして納めてください。

    ③ 日常的に愛用していた「衣類・身の回り品」

    「あの世でも普段通りに過ごしてほしい」という願いを込めて、愛用品を納めます。

    • お気に入りの洋服:
      生前によく着ていたお気に入りのセーターや、思い入れのある着物など。

      • 注意点: 素材は「綿(コットン)」「麻(リネン)」「絹(シルク)」などの天然素材100%のものが理想です。化学繊維(ポリエステルやナイロンなど)は溶けて遺骨に付着するため、少量にとどめるか、葬儀スタッフへの確認が必要です。また、大きな金属製のボタンやジッパー(ファスナー)がついている場合は、その部分だけ事前にハサミで切り取る必要があります。

    • 布製の小物:愛用していたハンカチ、スカーフ、布製の帽子、革製バンドのみの腕時計(※本体の時計部分は金属・ガラスなので取り外す)など。

    ④ 宗教的な品物・お守り

    故人が心の拠り所にしていた信仰のアイテムです。

    • お守り・御札(紙製・布製):
      神社仏閣で授かったお守り。

    • 聖書・経本:
      紙製のもので、小型(文庫サイズ程度)のものであれば問題ありません。

    • 折り鶴・千羽鶴:「お疲れ様」の気持ちを込めて家族で折った折り鶴。大量すぎなければ、棺内を彩る美しい副葬品になります。

    ⑤ 食べ物・お菓子・嗜好品(条件付き可)

    「あの世でお腹いっぱい食べてね」という優しさから選ばれるジャンルです。

    • お菓子:
      チョコレート、クッキー、おせんべいなど、故人が好きだったもの。

      • 注意点:必ず外袋(プラスチックやアルミの包装)から取り出し、中身の食品だけを紙皿などに移して納めます。

    • 果物:
      小ぶりのリンゴやミカン、ブドウなど。

      • 注意点: スイカやメロンなど、水分が極端に多い巨大な果物は、火葬炉の温度を急激に下げてしまい、不完全燃焼の原因になるため丸ごと入れるのは厳禁です。

    3. 棺桶に絶対に入れてはいけない「NGなもの」一覧と禁止される裏事情

    ここからは、火葬場の規定で「絶対に棺に入れてはならない」と禁止されている品物と、なぜそれがダメなのかという具体的な理由(裏事情)を解説します。これらを知っておくことで、現場でのトラブルを未然に防ぐことができます。

    【副葬品で絶対に避けるべき「4大NG要素」】

    1. 不燃物(金属・ガラス・陶器)   ──> 溶けて遺骨を汚す、炉を傷つける

    2. 爆発物(密閉容器・電池・スプレー) ──> 火葬炉内で爆発し、炉が破損・作業員が負傷

    3. 有害物質(プラスチック・ビニール) ──> 有毒ガス・黒煙の発生、ダイオキシン規制

    4. 巨大な炭化遺物(厚い本・巨大ぬいぐるみ) ──> 燃え残って遺骨の判別ができなくなる


    具体的にどのような品物が該当するのか、詳細を確認していきましょう。

    ① 金属製品(時計、アクセサリー、仏具、メガネのフレームなど)

    • 該当する品物: 腕時計、指輪、ネックレス、ライター、携帯電話(スマートフォン)、メガネ、金属製の缶(缶ビールなど)

    • 禁止される裏事情:
      金属は火葬炉の高温(約800℃〜1000℃)でも完全には消滅しません。中途半端に溶けた金属が、故人様の白いご遺骨にベッタリと付着し、お骨を黒く変色させたり、お骨同士をくっつけて台無しにしたりします。また、溶けた金属が火葬炉の床(耐火レンガ)にこびりつくと、設備の大規模な修理が必要になってしまいます。

    ② ガラス製品・陶磁器(メガネのレンズ、お酒の瓶、湯呑みなど)

    • 該当する品物: メガネ、グラス、ワインや日本酒の瓶、化粧品のボトル、陶器の湯呑み、骨董品の器

    • 禁止される裏事情:ガラスや陶器は、高温に晒されると内部の空気が急激に膨張し、炉内で大きな爆発(熱破裂)を起こします。破片が四方に飛び散ることで、大切なご遺骨を粉々に粉砕してしまったり、火葬場のセンサー類やのぞき窓の強化ガラスを破壊して火葬が中断する不測の事態を招きます。

    ③ プラスチック・ビニール・ゴム製品(フィギュア、おもちゃ、靴など)

    • 該当する品物: プラモデル、フィギュア、合成皮革の靴(革靴・スニーカー)、ゴルフボール、テニスラケット、お気に入りのクッション(ウレタン入り)

    • 禁止される裏事情:石油由来の製品を火葬炉で燃やすと、猛烈な黒煙と高濃度の有害ガス(ダイオキシンなど)が発生し、地域の環境基準をオーバーしてしまいます。さらに、溶けたプラスチックがご遺骨を真っ黒にコーティングしてしまい、骨揚げ(こつあげ)の際に綺麗なお骨を拾えなくなるという、遺族にとっても最悪の結果をもたらします。

    ④ 爆発の危険があるもの(電池、スプレー缶、密閉容器)

    • 該当する品物: ペースメーカー(体内に埋め込まれているもの)、携帯電話のバッテリー、ライター、スプレー缶、炭酸飲料の缶

    • 禁止される裏事情:これらは火葬炉の中で文字通りの「爆弾」と化します。特にスマートフォンのリチウムイオンバッテリーやライターの爆発力は凄まじく、火葬炉の鉄扉を歪ませるほどの威力を持ちます。火葬場の作業員が失明・負傷する大事故に直結するため、最も厳重にチェックされるジャンルです。

    ★重要:故人が「ペースメーカー」を装着していた場合

    故人様が体内にペースメーカーを埋め込まれていた場合、事前に必ず葬儀社および火葬場へ申告する義務があります。ペースメーカーは火葬中に炉内で突然爆発するため、火葬場の技師はあらかじめそれを把握した上で、火力の調整や安全対策(破裂のタイミングを予測した運行)を行う必要があります。申告を怠ると重大な事故に繋がりますので、必ずお伝えください。

    ⑤ 現金(紙幣・硬貨)

    • 該当する品物: 本物の万札、小銭、財布に入ったままの現金

    • 禁止される裏事情:
      日本国内において、本物のお金を故意に燃やすことは「貨幣損傷等取締法」などの法律によって禁止されています(紙幣の焼却そのものは処罰規定が曖昧な部分もありますが、硬貨の鋳潰しは完全に違法です)。また、燃え残った硬貨が誰のものか分からなくなったり、遺産相続のトラブルに発展したりするのを防ぐため、全国すべての火葬場で本物の現金の投入は一律禁止されています。

    4. 【一覧表】これって棺に入れていいの?迷いやすい副葬品のジャッジ一覧

    お客様から現場で「これは入れても大丈夫?」と特に頻繁に質問される、グレーゾーンな品物の可否を一覧表にまとめました。

    品物・アイテム

    棺桶への投入の可否

    正しい対応・理由・代替案

    メガネ(眼鏡)

    原則不可

    レンズ(ガラス)もフレーム(金属・セルロイド)もNG。**【代替案】**骨揚げ後の骨壺の中に一緒に収めるか、木製のレプリカ(ダミー)を棺に入れる。

    手紙(メッセージ)

    可能(枚数注意)

    紙なので完全に燃えます。ただし、数百枚単位の束になると燃え残り(炭化)の原因になるため、十数枚程度に留めるのがスマートです。

    本(小説・漫画など)

    条件付き可能

    1〜2冊の文庫本程度なら可。分厚いハードカバーや、少年ジャンプのような厚い雑誌は、ページをパラパラと開いて空気を含ませて納めるか、基本はお断りされるケースが多いです。

    缶ビール・ワンカップ酒

    そのままは絶対不可

    缶やビンは爆発・溶解するため不可。**【代替案】**中身の液体だけを、紙コップや可燃性の紙パックの容器に少量移し替えて、故人の口元に潤す(末期の水)、または紙皿に注いで納める。

    ゴルフドライバー

    絶対不可

    シャフトのカーボンやチタン、ヘッドの金属は一切燃えません。炉を破壊します。**【代替案】**木製や段ボールで作ったおもちゃのゴルフクラブを代わりに入れる。

    革靴・スニーカー

    原則不可

    ゴム底や合成皮革は溶けて遺骨を汚し、黒煙を出します。**【代替案】**仏教の伝統的な「藁(わら)の草履」を履かせるか、紙製の靴(紙靴)を葬儀社に用意してもらう。

    ぬいぐるみ

    条件付き可能

    手のひらサイズの純粋な布・綿のぬいぐるみなら可。ただし、中にプラスチックのビーズ(重り)が入っているものや、音声が出る機械(電池)入りのものは不可。巨大なぬいぐるみも燃え残るためNG。

    本物の現金(お賽銭)

    絶対不可

    法律上の問題および燃え残り(溶解)のため不可。【代替案】「六文銭」が印刷された専用の紙(葬儀社が用意するもの)を頭陀袋に入れる。

    5. 【ローカル視点】大阪・河内エリア(藤井寺・八尾・柏原・羽曳野)近隣火葬場のリアルな最新事情

    ここで、当ホール(家族葬ホール空)が密着している大阪府の河内エリアにおける、公営火葬場のリアルな副葬品制限の現状についてお伝えします。地元の火葬事情を知っておくことは、葬儀当日のスムーズな進行において非常に重要です。

    河内エリアにお住まいの方が主に使用される火葬場は、主に以下の3施設です。

    1. 八尾市立斎場(大阪府八尾市)

    2. 柏原羽曳野藤井寺環境施設組合斎場(大県斎場)(大阪府柏原市など)

    3. 堺市立斎場(大阪府堺市※隣接エリアとして利用多数)

    ローカルルールの現実:年々厳格化する環境基準

    近年の公営火葬場は、近隣住民への環境配慮(排気ガスのクリーン化)や、最先端の火葬炉(コンピューター管理)へのリニューアルに伴い、副葬品のチェックが昔に比べて格段に厳しくなっています。

    例えば、昔であれば「小さなプラスチックのおもちゃくらいなら…」と見逃されていたものでも、現在の八尾市立斎場や柏原羽曳野藤井寺の組合斎場では、出棺前(お別れの儀の最中)に、火葬場の職員や葬儀プランナーによって棺の中身が厳格に目視チェックされます。NG項目が見つかった場合は、その場でお盆の上に取り出され、遺族に返却されることになります。

    河内エリアで特に注意すべき「お酒」の納め方

    大阪・河内エリアのお客様は、人情味が厚く、「親父が生前大好きだったアサヒの缶ビール(またはワンカップ大関)をそのまま持たせてやりたい!」と、棺の枕元にポンと置かれるケースが非常によく見られます。

    しかし、前述の通り缶やビンは100%回収(撤去)対象になります。当ホール(家族葬ホール空)では、そのようなご遺族の熱い想いを無駄にしないよう、あらかじめ「紙製の特製ミニパック」や「ストロー付きの紙パック」にお酒を移し替えていただくか、故人様の唇に綿棒でお酒を染み込ませてあげる「末期の水(まつごのみず)」の儀式を丁寧に行うことで、ルールを守りながら最高の形で想いを叶えるサポートを徹底しています。

    6. 「入れたいけれど入れられない」ときの解決策|プロが実践する4つの代替案

    故人の愛用品が「金属製」や「プラスチック製」で、どうしても火葬のルール上、棺に入れられない場合でも、諦める必要はありません。遺族の「持たせてあげたい」という気持ちを救うための、 funeral planner(葬儀のプロ)が実践する4つの素晴らしい代替案をご紹介します。

    代替案①:「写真」に撮って、その紙を棺に収める

    • 方法:
      故人が愛用していた本物の腕時計、ゴルフのドライバー、お気に入りの革靴、メガネなどの写真をスマホで綺麗に撮影し、それを家庭用プリンターやコンビニで普通の「紙」に印刷します。

    • 効果:印刷した「写真(紙)」であれば、棺に入れても完全に美しく燃え尽きます。お坊様からも「仏様の世界(お浄土)では、物質としての形は関係なく、そのものの『イメージ(想い)』がそのまま故人様の手元に届きますから、写真で十分伝わりますよ」と太鼓判を押していただける、最もポピュラーで美しい解決策です。

    代替案②:段ボールや木製、紙製の「レプリカ」を身代わりに

    • 方法:
      例えば、麻雀が大好きだった故人様のために、本物の麻雀牌(プラスチック製でNG)を入れる代わりに、段ボールや厚紙に麻雀牌の絵(「一萬」や「発」など)を描いたものを家族で自作して棺に入れます。最近では、葬儀社向けに「紙製のゴルフクラブ」や「紙製の三線・ギター」といった精巧なレプリカ(燃やせる葬儀グッズ)も販売されています。

    • 効果:家族みんなで「おじいちゃんのために」と紙をチョキチョキと切ってレプリカを作るその時間自体が、最高の供養であり、遺族の悲しみを癒やす心のプロセス(グリーフケア)になります。

    代替案③:火葬が終わった後、「骨壺(こつつぼ)」の中に一緒に収める

    • 方法:
      金属製の小さな指輪やネックレス、ブローチ、あるいは故人が大切にしていた小さな形見の品などは、火葬の時には棺に入れず、遺族のポケットに保管しておきます。そして火葬がすべて無事に終了し、お骨を骨壺に収める「骨揚げ(収骨)」の瞬間に、骨壺の底やご遺骨の隙間にそっと一緒に納めるのです。

    • 効果:これであれば、火葬炉を傷つけることも、ご遺骨を汚すこともなく、本当の意味でずっと故人様のご遺骨と物理的に添い遂げさせることができます(※ただし、骨壺に収まるサイズのものに限ります)。

    代替案④:「お別れの儀」で棺の上に飾り、最後は手元に形見分けとして残す

    • 方法:
      出棺直前の最後の式典の際、故人様が愛用していた立派なスーツや楽器、お盆の道具などを、棺の蓋(上に)綺麗にディスプレイして参列者全員に見てもらいます。そして出棺のタイミングでそれらを回収し、葬儀後は形見分けとして家族が実際に使用する、あるいは自宅の仏壇の横に大切に飾っておきます。

    • 効果:「燃やして消してしまう」ことだけがお別れではありません。故人様の魂が宿った愛用品をこの世に残し、家族が引き継いで使っていくことも、非常に深い供養の形です。

    7. 副葬品に関するよくある質問(Q&A)|現場の疑問を一挙解決

    お葬式の現場で、ご遺族から実際に飛び出す「リアルな疑問・質問」に、一切の綺麗事抜きで直球回答します。

    Q1. メガネを外した顔は見慣れないので、かけたまま焼いてあげたいのですが本当にダメ?

    A. 100%不可能です。どんなにお願いしても火葬場の職員に外されます。

    お気持ちは痛いほど分かります。生前ずっとメガネをかけていた方は、外すと少し寂しいお顔立ちに見えるものです。しかし、メガネのレンズは「ガラス(爆発する)」、フレームは「金属やプラスチック(溶けて骨を汚す)」の塊であり、火葬における最悪のNG要素がすべて詰まっています。

    かけたまま火葬炉に入れると、爆破の衝撃で故人様のお顔の骨(頭蓋骨など)がバラバラに砕けてしまうリスクすらあります。最後はお顔の横(枕元)に、前述した「写真」や「紙製のレプリカ」を添えてあげてください。

    Q2. 孫からのお手紙をたくさん(100枚以上)入れたいのですが、紙ならいくらでも大丈夫ですか?

    A. 量が多すぎると「不完全燃焼」の原因になり、お骨が灰まみれになるため制限されます。

    「紙だから燃える」というのは正しいのですが、それは適量の場合に限ります。分厚い本と同様に、手紙が何十枚、何百枚と重なって塊になると、火葬炉の強烈な熱風でも中まで酸素が行き届かず、墨(炭)の塊のように真っ黒に燃え残ってしまいます。

    結果として、お骨上げの際にご遺骨が真っ黒な手紙の灰の中に埋もれてしまい、綺麗なお骨を拾い上げることが難しくなります。お棺に入れる手紙は、本当に大切な数枚〜十数枚に厳選し、残りの手紙はご自宅のお仏壇でお線香と共に手を合わせる際に心の中で読み上げていただくか、形見として大切に保管されることをお勧めします。

    Q3. 洋服の「金ボタン」や「ファスナー」は、少しの金属だけどやっぱりダメ?

    A. 葬儀スタッフがその場でハサミで切り取ることが多いです。

    お気に入りの高級なブレザーやスーツ、デニムのジーンズなどを入れてあげたい場合、どうしてもボタンやチャック(金属)がついています。これらは小さな金属ですが、やはりそのまま焼くと溶けて周囲のお骨を茶黒く汚す原因になります。

    そのため、お別れの現場では、葬儀社のスタッフがご遺族の許可をいただいた上で、ハサミを使ってその金属部分(ジッパーやボタン)だけをパチンと切り取り、布地だけの状態にしてから棺に収めるケースが一般的です。もし入れたいお洋服がある場合は、事前にスタッフに「これを入れたい」と見せていただければ、適切な処置をお手伝いいたします。

    Q4. 故人の「大好物だったうな重」や「マクドナルドのハンバーガー」は入れていい?

    A. 中身の食品だけなら大丈夫ですが、プラスチックやアルミの容器は必ず撤去します。

    生前にジャンクフードが好きだった方や、闘病中に食べられなかったご馳走を最後に持たせてあげたいというリクエストは非常に多いです。

    ハンバーガーやうな重、ピザなどの中身(食品)自体は、水分が多すぎなければ問題なく燃えます。ただし、マクドナルドの包み紙(内側がアルミコーティングされているもの)や、うな重のプラスチック容器(発泡スチロール)は、有毒ガスや溶解の原因になるため絶対に一緒に不可です。葬儀社が用意する木製や紙製のお皿に、食品の本体だけを移し替えて、お顔の近くにそっと供えてあげるのが正しいマナーです。

    8. まとめ|副葬品選びの本質とは、ルールを守った上での「最高の愛」

    棺に入れる副葬品は、残された家族から故人様へ贈る、この世で本当に「最期のプレゼント」です。

    だからこそ、「あれもダメ、これもダメ」と制限ばかりを突きつけられると、遺族としては冷たい突き放されたような気持ちになってしまうかもしれません。

    しかし、ここまで解説してきた様々な禁止ルールの本質は、嫌がらせではなく、「大切な故人様のご遺骨を、一点の曇りもない綺麗な白い状態で残し、家族の手できちんと骨壺に拾い上げてあげるための、最大のお守り(配慮)」なのです。

    ルールを正しく理解し、不燃物や危険物を避けながら、紙や布、あるいは写真やレプリカといった「安全な形」に知恵を絞って変換すること。それ自体が、故人様への深い敬意であり、遺族としての「最高の愛の形」にほかなりません。

    もし、藤井寺市・八尾市・柏原市・羽曳野市といった河内エリア周辺で、急なお葬式の準備や「これを棺に入れてあげたいのだけれど、地元の火葬場では大丈夫かしら?」という細かな疑問をお持ちの方がいらっしゃいましたら、いつでも地域密着の専門家である「家族葬ホール空」へお気軽にご相談ください。

    私たちは、単にマニュアル通りに「ダメです」と断るのではなく、ご遺族の「持たせてあげたい」という優しい想いに100%耳を傾け、どうすれば火葬場のルールをクリアしながらその願いを叶えられるか、代わりの方法を一緒に必死に考えるパートナーであり続けます。

    大切な方との最期のお別れの時間が、後悔のない、温かい涙と感謝に満ちた最高の瞬間になりますよう、スタッフ一同、いつでも皆様の心に寄り添いサポートしてまいります。


《相談無料》家族葬ホール空 /葬儀/ 式場(大阪府藤井寺市/羽曳野市/柏原市/八尾市)

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